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【感謝】2011年を終えるにあたって

コミックマーケット81におきまして、一迅社ブースに沢山の方々のご来場を頂き、ありがとうございました。
とともに、お並び頂いた皆様にご迷惑をおかけする局面も多く、誠に申し訳ございません。
この夏のコミックマーケット80以降、私どもも経験値を積んではきておりますが、まだまだ至らぬ点が多かったことを重く受け止め、改善して参ります。お気づきの点などはご指摘頂けますと大変ありがたく思います。

「コミック百合姫」の2011年は、読者の皆様をはじめとする、多くの方々に支えて頂いた一年でもありました。

この日以前の2011年、の記憶を全てかき消してしまった程の未曾有の天災に見舞われた3月11日14時。
その時「コミック百合姫」5月号はまさに印刷工程上にありました。
全てのラインは当然ストップし、発売の見通しは全く立たなくなってしまいました。
収まる気配のない余震の中、各方面の方々のご尽力により、2週間遅れという奇跡的に早いタイミングで皆様のお手元に雑誌をお届けできたことには、今でも感謝以外の言葉はありません。

とはいえ、予断を許さぬ社会情勢の中でただひたすら業務を優先したことが果たして正しかったのか。
その答えは、まだ見つけられてはいません。
ただ我々には、読者の皆様のために良い本を作る、それに注力することしかできませんし、またそう信じることでしか前に進むことができませんでした。同様の思いでもって日々を暮らしていた方々も多かったのではないでしょうか。

正気でないまま日々の業務にあたっていた、と今になっては思います。
そんな中、幸せなことにTVアニメ『ゆるゆり』が多くの皆様に喜んで頂き、「コミック百合姫」にも新しい読者の方々が入ってこられました。
さらに運の良いことにCMで『百合男子』が注目を浴び、コミックス第1巻は発売1ヵ月で4刷という、百合姫コミックスレーベル初の快挙となりました。また、『ふ~ふ』も早々に3刷となり、レーベル全体の注目度が上がっていることを日々実感しました。

一方で、急激な需要増に供給が見合わず、11月号は発売数日で書店から姿を消してしまいました。
掲載されている『ゆるゆり』の夏コミグッズ誌上販売の申し込み票を入手できず、残念がる声。
とともに、これまで一号たりとも欠かさず手にとって頂いていた、長く支えて頂いた方々が入手できず、悲嘆に暮れる声が深く我々の胸に刺さりました。

率直な話をします。
長く小誌を支えて頂いている中には、いま現在の誌面がライトになりすぎている、そう感じてらっしゃる方々がいることを、私たちは知っています。
決してそう意識した誌面にしているわけではなく、むしろ現在の小誌は今までかつてないほど“ガチ”な作りにしているつもりではあるのですが、これは我々の至らなさであると真摯に受け止めたく思います。
その反面、『ゆるゆり』を機に読者になって頂いた方々にも喜んで頂きたいという気持ちも大きいですが、それはイコール「ゆるゆりみたいな掲載作品を増やす」という単純なことではないことも認識しています。

私は過去に「百合姫を、捨てられない雑誌にする」と言いました。
毎号毎号、全てがコレクションに耐えうるような、完璧な本にする。
それなのに、今まで支えて頂いた皆様のお手元に届かないという事態を引き起こしてしまった。
編集人生最大の失策であったと重く受け止め、そしてそれ以上に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

「重版分は赤字」、それを覚悟で11月号の重版に踏み切りました。
いえ、踏み切ったのは経営陣ではありますが、それが実現できるよう、自らの持てる力全てでもって、これからの編集人生全てを懸けて取り組みました。
それで全てが解決できたとは思っておりません。
全く、不甲斐ない限りです。

思えば何かとトラブル続きで全くお恥ずかしい限りの一年でもありました。
それでも何かあるたびに皆様の叱咤激励を常に頂けたことは、我々編集部一同にとって大きな心の支えとなっており、かつ原動力になっています。
これからも、皆様とともに歩んでいけたら、この上なく幸せです。

皆様のご意見を頂戴しながら、今後も「コミック百合姫」は「百合とは何か」の問いに答え続け、かつ「百合にできることは何か」を模索し続けて参ります。

2012年も、小誌ならびに一迅社をよろしくお願い致します。

また皆様にとっても実り多き年となりますよう、お祈り申し上げます。

「コミック百合姫」編集長 中村成太郎